★ ジャズピアノ練習法5
「絶対できるアドリブ・その1」
(アドリブ=ad-libはラテン語。英語はimprovisation)
◆「アドリブ」・・・ここがジャズミュージシャンの見せ場!!
かっこいい!! これをやってみたい!!
という人がたくさんいらっしゃると思います。
でも、一体どうやっているのか、さっぱり分からない!!
という人も多いと思います。
事実、どうしてもできなくて、涙を呑んだ人は数知れず・・・。
★でたらめを恐れなければ、すぐ何かしらできます。
いつまでもでたらめと大差ない人もいますが(笑)。
でたらめか、ちゃんとかは、
「本当にその音を求めて、その音を出しているのか?」
につきると思います。
★まずは、遊ぶようにアドリブを!
Swingyのジャズピアノ講座1 「ドドドで遊ぼう!」
(最下段に「Swingyの動画deレッスン」のご案内あり。)
★「曲だって、ごくごく初歩からやれば、誰でもできます。」
左手の伴奏がとてもシンプルで良い曲ならば、
「必ずできます。」
伴奏が難しい曲は、片手だけにしてもよければ、
「必ずできます。」
幼稚園のお遊戯かと思うくらい、初歩的なことから、 ピアノに向かう
前に、手でリズムだけ作ったり、ピアノに向かっても、「ド」だけでリズ
ムを作ったりするところからはじめたりすることも、必要になるかも
しれません。
片手だけから始めるなんて、なんかバカにされているように感じる
かもしれませんが、一人での演奏を楽しむことを捨てて、バンド等
中心で考え、自分がソロをとるときは、右手だけでアドリブで弾く
ことは、それほど恥ずかしいことではないと思います。
「はじめたばっかなんだから、しょーがないじゃん!」と割り切って
しまって下さい。
伴奏の時は、伴奏だけに徹すれば、何とかバンドやセッションで
弾けます!
ギターなどコード楽器が他にもいるときなら、なおさら片手でも全然
平気です。
そんなわけで、ジャズピアノのアドリブというのは、ちゃんとコードを
考えながら両手でやるのが本当に大変。片手だって、コードに合う
ようにと考えたら、結構大変なのです。
※ジャズでなくても、音楽経験が豊富で、コードが分かり、さらに
作曲や、即興演奏の経験があれば、最初からすんなりできる人
も少なからずいます。
ただし、ジャズらしさ、スィングするノリ、人とあわせるアンサンブル
などに慣れるのには、やっぱりそれなりに時間がかかることが多
いと思います。
♪では「アドリブをやりたい! ピアノで両手でやりたい!!」
っていう人はどうすればいいか!!
◆アドリブをやるには・・・「音楽の記憶」がたくさん必要!
「音楽」・・・つまり、リズム、メロディ、ハーモニー、音色、表現の
記憶が必要!
アドリブ=即興演奏ですから、その場で思い浮かんだものを弾きます。
といっても思い浮かぶためには、大量のメロディの記憶が必要です。
記憶しているメロディを弾くならもちろん、その場で作り出すとしても
やっぱり必要です。
ですから、
★「簡単な曲、覚えやすい曲を、たくさん覚えましょう。」
難しいソナタ1曲より、童謡20曲を覚えたほうがいいと思います。
もちろん、ジャズをやるわけですから、ジャズをたくさん聴いて、
メロディの部分だけでも、どんどん覚えてしまいましょう。
ジャズの曲は32小節程度の短いものがほとんどですから、
「1日1曲ずつ覚える」なんていかが?
「たくさんのフレーズを覚えたけれど、そのまましか弾けず、面白く
ない。どうすれば自分で作って弾くことができるのか?」と困って
レッスンにやってくる人がたくさんいます。
皆さん、難しいフレーズばかり覚えるから応用しずらくなっている
ようです。あるいは応用するということを考えたことがないみたい
です。
そんなわけで、後ほど、自分で作る方法を「モチーフを使ってアド
リブしよう」というコーナーでご紹介します。
・アドリブがなんとかできるために必要な練習時間は人それぞれ
ですが、 早くできるようになる人は、音楽を記憶することが早い
ようです。
まずは簡単な曲を覚えようとお話ししましたね。それを覚える時に
時間を区切って覚えてみましょう。
特別難しくない、32小節のスタンダードなら、20分とか30分以内
には暗譜で弾けるくらいになってから、アドリブに挑戦した方が、
効率がいいと思います。
※鉄は熱いうちに打てといいますし、熱意が冷めないうちにやった
方がよいとも言えるので、難しいところですが、それよりも、本人
の手に追えないことをやろうとしてしまった(あるいは、こちらが
やらせてしまった)結果、めげてジャズピアノをやめてしまった人
が、以前は少なからずいました。
◆曲を早く覚えるということについて
・早く覚えられるとなぜ良いか。
・早く覚えられるにはどうすればいいか。
曲を早く覚えるには、「音感」と「記憶力」、そして「コードの知識」
が必要。
アドリブをやる際には、それらが、さらに高いレベルで必要。
なので、いきなりアドリブをやるより、曲をたくさん、そして早く覚
えられるように頑張って、それらの能力をある程度磨いておくと
よい。
★曲をたくさん覚えていることも、早く覚える(弾ける)能力が
あることもアドリブが上達するためにも、とても有効です!!
◆今の時点で、覚えている曲、メロディがどのくらいありますか?
難しいアドリブが、少しでもスムーズにできるために、数時間何も
見ないでピアノを弾き続けられる くらい、曲やメロディの記憶が
あるといいです。
なくちゃいけないわけじゃないけど、多ければ多いほど自然にでき
るし、少なければ少ないほど、大変な思いをします。
そして、それを演奏する「技術」がほしい。もちろん表現したいと
いう気持ちも!
とくに、ジャズをアドリブで弾くためには、「譜面が読めて弾ける」
だけではなく・・・
★より優れた「リズム感」「音感」が欲しい!
「リズム感」「音感」も、上記のように、たくさんの曲を覚える中で、
自然にある程度育ってくると思いますが、やはり意識して鍛えた
方が良いでしょう。特に大人の皆さん。
・特に、バンドやセッションをやるなら・・・
ドラムやベースの人は、毎日何時間もリズムトレーニングをして
ノリを鍛えています。その人たちに混ざって、同じノリで演奏する
必要があるのだから、当然ピアニストもリズム感を鍛え、ノリを
養っていく必要があります。
バンドで演奏している時、どこをやっているか分からなくなること
は、誰にでもあります。そんなとき、ベースを聴いて、どこをやっ
ているか判断します。つまりベースの音を聴いて、コードが想像
できるベースラインやコード進行の知識と音感が必要です。
「リズム感」
まず、ノる!
ジャズを聴く時に、体、足ででリズムをとったり、2拍4拍で
指をならすなど意識的にノっていきましょう。
ノリのいい曲をたくさん聴いたり、踊ったり、ドラムやベースを
聴く。
そして次が、意識していない人が多いけど、役に立つと思うこと
です。
・メロディを覚えるとき、そのリズムに着目して、覚えていく。
例) ミソッミソー を タタッタター なんだと理解する。
五線ノートにリズムごとにわけてメロディをたくさん書いておく
とよいと思います。
「音感」
メロディの音程を覚える。
とにかくたくさん歌う。
ドレミで歌いながら弾く。
初めての譜面を見て、鍵盤なしでも、歌えるようになろう!!
・コードの音をしっかり覚える。
アルペジオなどで、しっかり一音一音鳴らし、コードトーンを声に
出して歌えるようにしておく。
コードネームを見て、頭の中でそのサウンドが明確に鳴らせ
るようにしよう!!
少なくとも、7th抜きの3和音なら、これができるようにしてから、
アドリブに進むといいよ。
もちろん、演奏時に、7thを使うなら、その音も、9thも使うなら、
その音も、完全に覚え、見ただけでその音が歌えるようになる
こと。
スケールも、「メジャースケール」「ナチュラルマイナースケール」
くらいは、ドレミで歌えるようにしておきましょう。
もちろん、他のスケールも、覚えるごとに歌えるようにしましょう。
★歌えるようになると、記憶の定着度、アドリブへの応用の
スムーズさが、格段にアップします!!!
◆そして応用。
・前のページで書いた「フェイク」をたくさんやっておくと良いです。
アドリブのために覚えたフレーズだって、そのままで弾くだけでなく、
どんどん変えていけば、たった一つ覚えたフレーズをどんな曲にで
も、どんなコードにでも応用して使うことができます。
◆レッスンの現場では
・僕のレッスンでは、生徒の目的、希望、状況、あるいは性格に応じて、
どのくらいのレベルに達したらアドリブをやるか、変わってきます。
例えば、もうバンドを組んでる人、すぐにも組みたい、という人なら、
バンドでやること自体が楽しめればアドリブがかっこよくなくても、
楽しく音楽できると判断して、早くからアドリブをやることがあります。
◆レッスン動画作りました!
アドリブ講座もあります
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